てしっしん(手 湿 疹)


●手湿疹とは
手湿疹とは外的刺激(とくに洗剤や石鹸など)により、皮膚がカサカサになったり、ひび割れたり、赤くなったりする病気です。
主婦湿疹や進行性指掌角皮症も本質的には同じ病気と考えてよいでしょう。
●原因 は
皮膚は角質層という脂分を含んだ薄い膜で保護されていますが、洗剤 ・ 石鹸 ・ お湯などによる脱脂やふだん手で触れているさまざまな刺激のくり返しにより、皮膚を保護している角質層が壊わされ、かさかさ、ひび割れ、炎症などを起こしてしまう病気です。
*洗剤類(食器用洗剤 ・ 石鹸 ・ シャンプー)、ゴム手袋、食べ物の汁、職場で使うもの(薬品 ・ 油 ・ 布地)などが刺激の原因になります。
●治 療 は
保湿剤でこわれた角質層に不足している脂分や水分を補い皮膚を保護します。かゆみや赤みがある場合は抗炎症作用をもつステロイド外用薬を併用します。
薬をつけた後に綿の手袋をしたりガーゼで覆うと、薬がとれにくく手の保護にもなります。
●注意すること
 ・ 刺激を避け、とにかく手を保護することを心がけて下さい!(手袋の使用 ・ ガーゼを巻くなど)

 ・ 水仕事(洗い物)をする時はなるべくゴム手袋をして洗剤が直接手につかないように注意して下さい。〈ゴム手袋でかぶれる場合は中に綿の手袋を着用します〉

 ・ 手袋を使用できない時は仕事の前後に薬をつけて手を保護して下さい。

 ・ 石鹸を使っての手洗いは角質層を壊してしまうのでなるべく避けて下さい。

 ・ 一度よくなっても、放置すればまた同じことの繰り返しです。手の保護は継続して下さい。

 ・ 手は、常に様々な刺激にさらされていることや外用剤もとれやすいことから、症状がなかなか良くならないこともあります。根気よく手を保護し、治療を続けて下さい。必ず良くなります。