とびひ(伝染性膿痂疹)


●「とびひ」とは
細菌(ブドウ球菌 ・ レンサ球菌)が皮膚に感染し、その細菌が出す毒素により発症する病気です。「とびひ」の基本的な皮疹は水疱ですが、容易に破れてびらんとなり、やがてかさぶたがついて治っていきます。夏季を中心に小児に多発し、湿疹や虫刺されの掻きこわし、すりきずなどで細菌が増殖し発症することが多いようです。感染力が強く接触により周辺に伝染することから俗に「とびひ」とも呼ばれています。
●治療について
治療の基本は、細菌の増殖の抑制と他の部位への感染予防にあります。

内服薬:
抗生物質の内服薬が処方されます。途中で内服を中止したり回数を減らしたりすると治癒が遅れることがあります。医師の指示どおりに完全に治るまでしっかり内服を続けてください(ふつう5日ほどで治ります)。

外用薬:
抗生物質あるいはステロイドの入った軟膏が処方されます。
●処置のしかた
びらん面には軟膏を塗布しその後必ずガーゼを当ててください。

処置は、基本的に1日1回入浴後にすればよいのですが、ガーゼがとれたり浸出液で汚れたときは放置せずその都度交換してください。

患部がびらんしていて軟膏がつきにくい場合は、ガーゼに軟膏を伸ばしてから貼ってください。
●その他の注意事項
 ・ 入浴はシャワーのみにしてください。

 ・ プールまたは海水浴は医師の許可が出るまではお休みしてください。

 ・ 幼稚園や学校は法的には休まなくてもよいのですが、幼稚園では休ませるところが多いようです。それぞれの施設の指示にしたがって下さい。

 ・ 一度治癒しても細菌の再感染により再発することもあります。皮膚を清潔にし、再発の予防に努めましょう。