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トップ  >  新時代!Net4U(め 2008.06)

めでぃかすろる 特集企画 新時代!Net4U
三原一郎
特集企画 「Net4U!新時代」を始めるにあたって:
これまでの経緯と現状そして未来へ



Net4Uは、2001年度の経済産業省による「先進的IT活用による医療を中心としたネットワーク化推進事業-電子カルテを中心とした地域医療情報化-」事業に参画し、開発された医療連携型電子カルテシステムである。医師会に設置されたサーバーで、アプリケーション、データすべてを管理するASP型であることがシステムとしての特徴である。ASP型であるゆえに、各施設から、小さなソフトをインストールだけで、インターネットを介して、どこからでも利用できるという大きな利点がある。当初は、ブロードバンドが普及していない時代であり、速度的にも経済的にも不満があったが、光回線が普及した今はレスポンスの問題はほとんど解消されている。


Net4Uがもっとも活用されているのは、在宅医療の分野である。在宅患者においては、主治医、訪問看護師が指示書、報告書など文書を交換しながら患者を診ていく必要があるが、Net4Uを利用することで、事務作業が効率化されたばかりでなく、写真などを含めた情報共有が可能となり、緊密な連携のもとより質の高い在宅医療に寄与できている。このことは、秋山先生の研究結果でも示されており、ITが医療の質的向上に寄与できるという意味で大きな成果と考えている。


08年5 月31日現在、Net4Uには、中核病院の市立荘内病院を含む4病院(これは地域内の全病院である(精神病院を除く))、25診療所(全診療所の約30%)、1訪問看護ステーション、荘内地区健康管理センターおよび三つの民間検査会社が参加している。6年半ほどの運用で、登録患者数は16560名に達し、そのうち2946名(約20%)の患者情報が複数の医療機関で共有され、当地区の医療連携には欠かせないツールとして定着している。


Net4Uを巡る動きとして、06年6月より大腿骨近位部骨折連携パスの運用が開始された。そこではNet4Uのネットワークを利用し、オーバービューパスの複数の医療施設間での共有がリアルタイムに可能となっている。脳卒中地域連携パスも稼働目前であり、また新潟リウマチセンターのリウマチ専門医と荘内病院リウマチ外来間でのNet4UやTV会議を使っての県を超えた連携も始まっている。また、庄内プロジェクトはがん患者が安心して在宅でも過ごせる体制を構築することがその目的ではあるが、それは、病院主治医、在宅かかりつけ医、訪問看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、地域連携室のスタッフなどがそれぞれの役割分担し、チームとして機能することにほかならない。そのためには、情報共有、またコミュニケーションツールとしてのNet4Uの果たすべき役割は大きいと 考えられる。本プロジェクト介入患者は全例Net4Uへ登録することになっており、その活用が期待されている。


課題であった荘内病院でのNet4U利用にも光明がみえてきた。荘内病院の電子カルテネットワークとNet4Uサーバーを専用線で結ぶことで、病院電子カルテPC上でNet4Uを動かそうという動きである。病院でNet4Uが使われにくかった大きな要因は、病院電子カルテとNet4Uが完全に別のネットワークで動いていたからである。病院電子カルテPC上でNet4Uが動くのであれば、相互にコピー&ペーストが可能となり、利便性は飛躍的に高まるものと期待される。また、脳卒中の病診連携パスにおいては、パスのスタートとなる荘内病院がCT,MRIなどキーとなる画像をNet4Uに貼付するという構想もあり、病診連携推進への期待が膨らんでいる。


さらには、本年度から螢好肇蹇璽魯奪箸飽綮娉饒澗里ITのサポートをお願いした。これにより、専門的立場から地域の医療IT最適化のためのさまざまなアドバイスを頂けるばかりでなく、必要なシステムの開発やそのメンテナンスなどが容易に可能となった。


以上、Net4UはASP型の電子カルテとしての存在から、地域を支える医療連携〜チーム医療に欠かすことができないコミュニケーションツールとして新たな時代を向えつつある。この時期をとらえ、Net4Uの歴史を振り返り、現状を分析し、今後の可能性を模索することは大いに意義あるものと考え本連載を企画した。今後、さらに多くの施設がNet4Uに参加し、医療機関、訪問看護ステーション、介護施設、薬局などが、施設 ・ 職種の垣根を超えて互いに連携しながら、住民に安全で質の高い医療を提供できる体制を構築していきたいものである。