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トップ  >  編集後記(県医 2003.02)

山形県医師会報誌 編集後記
三原一郎
2003年2月



ORCAプロジェクトがいよいよ本格的な動きをみせ始めています。ORCA(Online Receipt Computer Advance)は、日医が無料で公開するレセプトソフトではありますが、従来のメーカーレセコンとは大いに異なります。


まずは「O」が示す「オンライン」、高速でセキュリティーの高いネットワークを前提に設計されています。そのことにより、診療報酬改訂に迅速 ・ 的確に、日医による最新情報に基づく対応が可能となります。


次に「A」が示す「進化型」という意味は、このレセプトソフトの基盤となるOSから、データベース本体、その連携となるバックアップのためのソフトにいたるまで、全てフリー(無償提供)でオープン(ソースの公開)なもので構築してあり、特定のメーカーの都合や利害に左右されることなく自由な発展が可能だということです。ソフトの改変も自由であり、サポート業者を含めた利用者全体で不具合や改善点を見つけながらより良いもにしていくという「進化」を期待できる仕組みになっています。


ソフトは全てフリーですから、導入するためのコストは、ハード類や通信関係だけとなり、従来のメーカーレセコンよりかなり安いものとなります。また一社だけが独占して値段を吊り上げるようなことも不可能で、サポート業者同士の健全な競争によるサービスの向上も期待されます。ORCAユーザ同士のメールによる情報交換も活発で、日医と会員とをつなぐ太いパイプとしての役割も果たしつつあります。


将来的には、ORCAを通して得られた全国の医療情報を日医側にフィードバックすることにより、EBMや医療政策提言へ活かし、国だけが情報を握り一方的に政策を押し付けてくることに対抗できるデータを日医側が持てることも展望として見逃せません。


山形県ではまだORCAを利用している医療機関はありませんが、米沢、鶴岡で数医療機関が4月からのORCA導入を目指して現在準備に入っております。今後県医師会としても、全県的な普及を図っていく予定ですので、ご期待下さい。