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トップ  >  編集後記(め 2003.11)

めでぃかすとる 編集後記
三原一郎
2003年11月



岐阜で行われた全国医療情報システム連絡協議会に出席しました。一番興味深かったのは、「電子カルテと紙カルテの連携」というパネルディスカッションでした。


将来、カルテはすべて電子化されるのか?あるいは紙カルテは永遠に残るのか?パネラーは、ばりばりの電子カルテ推進派の方ばかりでした。にもかかわらず、 “手書きの紙カルテも永久に残るべき”という点で意見が一致したのは、意外な結論でした。医師の個性や主観、患者背景の機微などが記載されたカルテの部分は、標準化からは最も遠い存在だという流れでした。会場からも安堵の声が多かったのは、素直な反応だなと妙に納得してしまいました。


少なくとも、今後10年程度のスパンでは、医療の電子化(広義の電子カルテ)は、紙カルテではできない部分を拡大するかたちで進んでいくのだろうと思います。例えば、Net4Uで実現されている診療情報の共有、臨床検査や画像などの一元管理、蓄積されたデータの解析によるEBMや経営改善への応用などは、決して紙カルテでは成し得ないことです。他方、所見などの標準化されていない部分は、電子化しても評価の対象とはなりにくいものです。また、患者のプライバシーとも密接に関わっており、紙で運用する方が、むしろ利便性が高いのではないかと、最近、思うようになりました。


紙カルテで運用しながら、レセプトに入力している程度の情報は、電子化して保管、閲覧、共有できるようにする。それが、無理のない医療の電子化の方向かなと考えています。その意味でも、日医標準レセコン(ORCA)とNet4Uとの連動は、是非とも実現したいものです。